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香川の芸術の拠点「直島」アートの島になった理由

香川の芸術の拠点「直島」アートの島になった理由

インスタグラムなどのSNSを見ていると、香川県にある島「直島」についての写真や投稿をよく目にするのではないでしょうか?

少し前までは過疎化が進む小島だった直島。しかし、今や年間に約35万人もの観光客が押し寄せる大人気観光地となりました。

なぜ直島がここまで人気かと言うと、島全体がアートになっているから。「アートの島」として注目され続けている直島ですが、なぜアートの島になったのでしょうか。

なぜ直島がアートの島になったのか?

直島は、1980年代まではごくありふれた小さな島でした。

そんな直島をアートの島として生まれ変わらせたのは、教育・育児関連の企業として有名な「ベネッセグループ」が、直島福武美術館財団とともに島全体をアートにする活動を始めたから。

1998年に始まった『家プロジェクト』は、現在「角屋」「南寺」「きんざ」「護王神社」「石橋」「碁会所」「はいしゃ」の7軒が公開されています。

家プロジェクトとは、元々島にあった空き家などを改修し、人が住んでいた頃を思い出せるような空間そのものを芸術作品としています。生活圏の中で繰り広げられる来島者と住民との出会いにより、さまざまなエピソードを生み出しているのもこのプロジェクトの特徴です。

2004年には、島ならではの美しい景色を壊さないよう、地中に建てられた『地中美術館』が誕生しました。

この美術館の誕生により、直島が「アートの島」として次第に世間に認知されていきました。そして、現在では草間彌生や宮島達男、安藤忠雄らの有名な芸術家の作品が集まるアートの島になりました。

直島に来たら外せない!おすすめスポット

島全体がアートになっている直島。美しい瀬戸内の景色と相まって、どこを切り取っても絵になるところが多いですが、ここは外せない!というスポットをご紹介します。

1.地中美術館

直島の瀬戸内海に浮かぶ島ならではの絶景を損なわない、建物の大半が地中に埋められている美術館です。

館内にはクロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアなど、誰もが知る有名な芸術家の作品が恒久設置されています。

また館内には、瀬戸内の美しい景色が一望できる「地中カフェ」や、地中美術館の建築やアーティストの関連書籍やグッズ、ポストカードなどが購入できるミュージアムショップ「地中ストア」もあります。

芸術作品を見るのはもちろん、瀬戸内の景色も同時に楽しむことができる美術館です。

2.南瓜(黄かぼちゃ)と赤かぼちゃ

直島といえば、赤と黄のかぼちゃのアートを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

直島の中でも圧倒的な存在感を放つ赤かぼちゃと南瓜(黄かぼちゃ)は草間彌生の作品です。印象的な色に黒の水玉模様を散りばめた作品は、草間彌生の芸術の特徴でもあります。

赤かぼちゃは、岡山側のフェリーが発着する宮浦港のすぐそばにあります。南瓜(黄かぼちゃ)は、宮浦港の近くから出ているバスを利用し、「つつじ荘」というバスで降りて徒歩で数分の場所にあります。

3.直島銭湯「I♥湯」

アーティストである大竹伸朗が手がける美術施設です。この銭湯は美術施設でありながら、実際に入浴することが可能です。

国内外の観光客と直島島民との交流の場としても作られた、I♥湯。外観・内装はもちろん、浴槽、風呂絵、モザイク画、トイレの陶器まで大竹伸朗の世界観で彩られています。

4.ANDO MUSEUM

コンクリートと築100年の木造民家が融合した、安藤忠雄の設計による美術館です。 安藤忠雄の活動や直島の歴史を伝える写真、スケッチなど、様々なものが展示されています。安藤忠雄によって新たな息吹を吹き込まれた建物は、その空間自体を楽しむこともできます。

多くの人の手と何年もの時間をかけ、アートの島として知られるようになった直島。実際に観光に行く前に直島ができるきっかけなどを知っておくことで、より楽しむことができるのではないでしょうか。

島全体に設置された芸術作品、瀬戸内海に浮かぶ島ならではの豊かな自然や景色を同時に楽しむことができるのは直島だからこそ。ぜひ一度訪れてみてくださいね。

直島のアートについて、詳しくはこちら