バスでしか行けない香川アートの島「与島・岩黒島・櫃石島」で瀬戸大橋を渡る旅
香川の島といえば、「直島」を思い浮かべる人が多いと思いのではないでしょうか?しかし、香川県は全国で5番目に多い24の有人島を持つ都道府県。実は直島以外にもアート好きなら一度は訪れたい島がたくさんあるんです。
そして、この24の有人島は、いずれも四国の玄関口である高松港から20分から60分ほどで行けるというのが魅力的。今回は四国と本州を結ぶ瀬戸大橋を渡って、バスでしか行くことのできない3つの島「与島(よしま)・岩黒島(いわくろじま)・櫃石島(ひついしじま)」でアートを楽しめるスポットをご紹介します。
唯一パーキングエリアのある与島で絶景ウォーキングを
香川県坂出市(さかいでし)に属する小さな島、与島。この与島は、岡山県と香川県を繋ぐ瀬戸大橋のちょうど真ん中に位置しており、瀬戸大橋唯一のパーキングエリア(PA)があります。
与島パーキングエリアは、もちろん休憩で立ち寄る人も多いのですが、観光スポットとしても人気です。展望台では360度パノラマで瀬戸内の綺麗な海や島々、瀬戸大橋を見ることができるので、ここだけの香川県の絶景を見ることができるでしょう。展望台は朝、昼、夜とそれぞれ違った景色を見ることができるので、さまざまな時間帯に立ち寄るのがおすすめです。
また、与島パーキングエリアを拠点として、与島でウォーキングを楽しまれる方も多いんですよ。「鍋島灯台」や、灯台への連絡通路となる「城の鼻」などの絶景ポイントやこの立地ならではの「架け橋夢うどん」などここでしか見られない観光地を楽しんでみてくださいね。
▼与島パーキングエリアについて、詳しくはこちら
交通手段はエレベーター?魚と建築物が魅力的な岩黒島へ
与島から路線バスで一駅、隣の島となるのが岩黒島です。この島へはなんと、島の真上からエレベーターに乗って上陸するのです。とてもめずらしいですよね。
また、「岩黒島」という島の名前の由来は、島の南半分が白っぽい花崗岩、北半分が黒っぽい閃緑岩でできているためといわれています。あちこちにある黒い岩を眺めながら歩けば、30分ほどで島を一周できてしまいます。
それから、この島の名物はなんといってもお魚。岩黒島には3軒の民宿があるのですが、どこでも新鮮な魚料理を食べることができます。美味しいお魚を食べて、ゆっくりと島内を散歩するのがおすすめですよ。
歴史深い財宝が眠る!櫃石島へ
櫃石島の名前の由来である櫃石とは箱のような四角い石のことだそうです。櫃石島の南に行くと、石切場跡や櫃岩と呼ばれる四角い岩がたくさんあるのですが、この岩の下には瀬戸内海を荒らした藤原純友や平家の落人の隠し財宝が眠っていると言われています。このような歴史や伝説に思い馳せながら、島を巡ってみてはいかがでしょうか。
もし、さらに歴史を紐解いてみたいなら毎年1月下旬に王子神社で催される「ももて祭り」に参加してみてはいかがでしょうか。約600年の伝統があるももて祭りは、裃(かみしも)と袴(はかま)姿の男たちが弓を射ることで、家内安全や豊漁を祈る神事です。
また、櫃石島の北と東には展望台があります。瀬戸大橋の中で一番岡山県に近い島なので、今までとはちがった景色を望むことができるでしょう。
バスでしか行けない地元ならではの香川アート観光を楽しんで
今回ご紹介した与島、岩黒島、櫃石島はどれも関係者以外の自家用車の乗り入れができない島です。しかし、路線バスが通っているため、どの島にも気軽に行くことができます。
忙しい毎日から少し離れたバス旅で瀬戸内の絶景や美味しい海の幸をたくさん満喫できることでしょう。是非、それぞれの島に降り立って、島の特色をご自身で感じてみてくださいね。